お子さまが耳鼻咽喉科を訪れる症状で一番多いのは、鼻水かもしれません。鼻水にもいろいろな状態(色、粘り気など)がありますが、透明な比較的さらさらした鼻水はアレルギーによるものや風邪の初期の可能性が高いです。ごく低年齢からハウスダストによるアレルギーや、スギ花粉症が認められることもあります。お子さまの場合、アレルギー性鼻炎によって鼻の粘膜が腫れると、まだ発育段階にある副鼻腔への空気の流通が悪くなり副鼻腔炎となり汚い鼻水が出てくることになります。
幼小児期は、鼻の奥にあるアデノイドの生理的な肥大がある時期でもあり、鼻閉から口呼吸になり、咽頭炎をおこしたり、ひどいいびき・無呼吸となることもあります。さらには、乳幼児は自分で鼻をかめないため、鼻啜りをして、結果的に中耳炎を引き起こすこともあります。アレルギーの状態によっては、喘息を併発することもあります。車の排気ガスなどによる大気汚染、食生活の変化、ストレス、夜更かしなど、生活リズムの乱れなど、大人の生活が子どもに影響することもあるのだと思います。
内科や小児科で風邪を治療して熱は下がったけれど、少し鼻水が残るので耳鼻科にも来院したところ滲出性中耳炎になっていた、などということはしばしばあります。耳鼻咽喉科という通り、鼻・耳・のどはつながっており、それぞれの症状はお互いに影響しあうのです。
耳については、遊ぶ感覚でよいので、お子さまにささやき声で背後から声をかけて反応を見てください。案外、常に一緒にいるお母さんは気がついておらず、時に会うおじいちゃんおばあちゃんに「この子、呼んでいるのに反応鈍いのよ」などと言われてわかることもあります。保育園や幼稚園の先生は大勢のお子さまに接しているので、子どもたちの反応の違いについてよくご理解されていることが多く、先生に「聞き返しが多い」と言われたら「あれ?もしかして耳鼻科かしら?」と思ってください。
当院では、まずは鼻処置と内服で鼻症状の改善をはかり、それでも滲出性中耳炎が治癒しなかったり、また、急性中耳炎を繰り返すようであれば、ご両親によくお話してご理解頂いた上で、時期を逃さず鼓膜切開や鼓膜チューブ留置を行います。滲出性中耳炎が長期にわたると、難聴が続くことで言語の発育に影響が出ることがあります。また、癒着性中耳炎や、大きな手術を必要とする真珠腫性中耳炎に進行することもあり、決してそのままにしておいていいとはいえないのです。
鼻やのどについては、寝ているときの呼吸状態に気をつけるといいと思います。普段の生活では気がついていなくても、睡眠中に鼻呼吸ができていないと、口を開けて呼吸をしており、いびきをかくことが多くなります。色のついた粘っこい鼻水が出ており、口で息をしている状態ですと、耳と鼻をつなぐ管(耳管)が正しく働かず中耳炎になっていることがあります。また、鼻で呼吸ができておらずに、常に口をあけている、ということもあります。
鼻呼吸ができていないと、夜中頻繁に泣いたり起きたりして、高度の場合、横になって眠れないこともあります。また、扁桃の肥大も加わると食が細く、体の成長が遅れることもあり、正しい時期での判断が必要であると思います。
耳鼻咽喉科領域で、お子さまについて保護者の方が日頃気をつけてあげてほしいポイントを以下に記してみます。
このようなときは耳鼻咽喉科にご相談ください。
- テレビの音量が大きい
- 聞き返しが多い、返事をしない
- 赤ちゃんが不機嫌でよく耳に手をやる、耳を気にしている
- いつも鼻がつまっている
- 鼻水が出ている、鼻風邪をひきやすい
- 口をポカンと開けている
- 耳でガサガサという音がする
- よくのどが痛くなり、発熱する
- 犬がほえるような咳をする
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